2012年も半分を過ぎ、半年振りにコラムを書き足していこうと思いました。
ざっと2012年7月現在に思うことは
1・大型スタジオが相次いで閉鎖。友人が在籍していた一口坂スタジオ、MAGNET STUDIOまで閉鎖。
2・上記の中で佐久間正英さんのブログが音楽製作、文化(かつレコーディングに関しての)の話ではなく、
音楽ビジネスの話として捉える人物が少なからずいたということ。
(つまりレコーディングについて音質というものや本質は理解されていない。むしろ誤解があるほど。)
3・2の事で勘違いしたような層は主に大型スタジオを使ったり予算をかけるのは時代遅れだったりオーバー
クオリティーと思っている場合がある。むしろそれは本来の大型スタジオで伝承されてきたような
音作りや楽器調整、機材選定、テイクのジャッジ、プロデューサー、ディレクター、エンジニアの関係や、
そういったレコーディングの現場を知らない層なのではないかという事。
4・ではそういった層が使っているいわゆる大型スタジオではないスタジオをざっと見て、再度何をもって
プロユースなのか、アマチュアインディーズに足りないものは何か、激安レコーディングサービスに
ついて本当に激安なのかなど。それらと伝統的なレコーディングとの差異など。
ざっとこのあたりを軸にザザッと書いていきたいと思います。
このコラムを書き出した頃はインディーズの仕事が中心でしたのでいわゆる安価なレコーディングサービスに
異を唱えるような内容が多かったのですが、現在はメジャー作品も多く担当させていただき、先輩にも恵まれ、
また違った観点から加筆できると思っています。
先輩方からすれば当然の内容を羅列するような形になると思いますが、まともな音楽業界の先輩方では逆に
及びもつかないほどアマチュアインディーズのレコーディングはその本質を体験できていないのが現状と思います。
そして、こういった本質を伴わないレコーディングサービスの蔓延はリスナー層にも多大な誤解を招き、
音楽をレコーディングするのは身近で手軽になって、今は誰でもCDが出せるようなそんな印象を与えてしまった
一因になっているようにも思います。
また、多くの先輩方はまともな音楽業界に身を置いているからこそ、アマチュアインディーズの実態を知らない
ケースもまたあるようにも思います。
ここではアマチュアインディーズという言葉を使っていますが、ほかにもアマチュアエンジニアという言葉も
あって然るべきと思います。『お金をもらったらプロ』なんて定義はここでは一切通らない内容になります。
もう一度この十年そこらで気軽に出てきたような『インディーズ』、『エンジニア』、『レコーディングスタジオ』といった
言葉と、不明瞭になってしまったプロとアマチュアの根本的な違いをなるべくわかりやすく綴っていきたいと思います。