Mastering

MORG Mastering Works(MMW)

マスタリング業務を独立させ、名称をMORG Mastering Works(MMW)としました。
多々あるリハーサル、レコーディングスタジオに付随したマスタリングサービスと差別化を明確にし、 マスタリングにおける現代のニーズに応じた高次元で非常にクリエイティブなマスタリングを提供します。

旧来、マスタリングとは曲間調整やPQ処理を指しますが、現代におけるマスタリングは プリマスタリングと呼ばれていた2ミックスに対する音質加工、EQ等によるサウンド処理、及び PQ、ISRC等を書き込んだマスターの作成までを指し、プリマスタリング領域でのサウンドが この作業の肝となっています。
この現代におけるマスタリングは非常に重要な行程であり、同時に非常にクリエイティブな側面を持ちます。
作業のほとんどがアナログ領域ですが、だからこそマスタークロックやAD/DAコンバーター のサウンドも非常に重要になります。
MORGでもルビジウムクロックとPRISMSOUNDのADを導入し、圧倒的な音質を実現しました。 また、MORGではマスタリングにおけるアウトボードもマスタリング精度のものが多数必要となります。
ハイファイにすることもあればローファイにするケースもあるのが現代のマスタリングの立ち位置ですので、 狙うサウンドによってマスタリング機材のチェーンは様々な組み合わせとなります。
また、これらはマスタリング用に開発されたものもあれば、マスタリング用に改造を施したものもあります。 もちろんエンジニアの技量も大切ですが、こういった機材開発や改造などにおけるサーキットデザイナー、 テックエンジニアの思いも日々感じてこそ技量も一層磨かれるものと確信に至っております。
アーティスト、各デザイナー、各エンジニア、それぞれ立ち位置は違えどベクトルは同じなのですから それぞれに敬意を払い、それぞれが日々精進するのがクリエイティブな世界です。 ゆえに世界最高の某マスタリングスタジオでも常に研究がなされ、機材も入れ替わっています。
プラグインもGMLなど愛用していますが、クリエイティブなマスタリングにおいてはまだまだアナログが 圧倒的に音楽的であり、素晴らしい質感を与えてくれます。
沢山のこだわりと思いが詰まった機材は多くのことを教えてくれます。そしてさまざまな思いをトラックに付加し、 素晴らしい音楽作品を生み出すパートナーとして活躍してくれます。
研究の結果、新次元かつ現代最高の領域に踏み込んだMORGのマスタリングにご期待ください。

Mastering Equipment

ルビジウムマスタークロック×TRINITY×LAVRY GOLD 122-96 MX&PRISMSOUND ADA8XR
Solid State Logic FXG384×NEVE33609×Elysia alpha compressor×RND PorticoⅡ MBP
AVALONDESIGN AD2077 CUSTOM×SIEMENS ELA 75-06b TONEFLAKE CUSTOM
KORG MR-2000S×GRACE DESIGN m904×MUSIK RL906
100A電源からのダウントランスによる独立200V&117V&100V
RSケーブル&厳選されたケーブルを随所に採用。
研究の結果今考えられる最高の環境に到達しました。

ルビジウムと他のマスタークロックの精度の違いについて。
数字で表せばAPOGEE社のマスタークロックであるBIGBENで1ppm(12日で1秒の誤差)。 対してOCX-Vをルビジウムで動かせば0.0001ppm(328年で1秒の誤差)で機器を動作できます。 つまりは旧来の方式とは全く比較にならない程とんでもなく正確なタイミングで機器を動作させる事が 出来ると言う事です。まさに革新的な技術と言えます。

具体的には録音したサウンドがとてつもなく自然に聴こえます。
まるでその場で演奏されているかのようなサウンドで、特に声に関してはその場の誰かが声を 発したのかと一瞬錯覚してしまうくらいの自然さです。(これは本当に驚異的です。)

要は音源からデジタルっぽさを取り払い、天井も壁も無く、奥行きや抑揚が感じられるようになります。
つまりはクロックの精度に密接に関わるジッターノイズはそれほど音に影響していたと言う事です。
APOGEE社のUV22などジッターを高域(可聴域外)に押しやる技術もありますが、ルビジウムと 比較すると、16khzあたりからすでにジッターの影響を感じてしまいます。

レコーディングにおいても倍音の美しさやリアリティー等素晴らしいサウンドを得られますが、 特にマスタリングについてはAD/DAを行う以上、ルビジウムが最良の結果に繋がっていると思います。

What's Mastering

最近特に重要視されているマスタリングですが、基本的にはバランスや音質を整え、 CDのフォーマットにコンバートし、曲間を調整し、一枚のCDとして聴きやすく完成に導く作業です。 最近は音質の調整が大きなウェイトを占めていますが、具体的にはバラバラに聞こえる楽器に一体感を出したり、 倍音を豊かにしたり、どんなスピーカーで聴いても違和感なく聴けるような変化を加えます。
こういった音質処理はプリマスタリングとも呼ばれていますが、現在は音質処理もマスタリングに人括りに扱われています。
現在CDプレスは特殊なCD-Rでなくても出来ますので、曲間調整やCD-Rの作成は自宅でも可能となったことも一つの要因ですが、 リマスター盤の発売に伴い、現代的に再マスタリングされた作品が評価されたり、再生媒体の選択が豊富になったことがより大きな要因と思われます。
近年は音圧競争で音のレベルが大きいものが目立ちますが、これをマキシマイザーのみで行うのは無理があります。 大切なのは帯域の整理なのですが、これがなかなか難しいもので、正直プラグインだけでは限界を感じてしまいます。
このようなDAW内で完結するようなプリマスタリングや簡易マスタリングが近年安価に行われていますが、果たしてそれでよいのでしょうか? もし本当に作品にこだわり抜くのであれば安易な選択はお勧めしません。
MORGでも多くの作品を手がけてきましたが、経験から言うと上質なアナログ機で電源、ケーブルにこだわり、はじめて成しえる領域があります。 DTMが普及した今、宅録のレベルも上がりましたが、一体何人の宅録アーティストが上質なアナログの音を知っているでしょう?
技術的なことを言えばマスタリングレベルに無いジッターまみれのAD/DAでアナログ処理を行う時点で音が劣化する事がわからない人もいます。
もちろんそれらを的確に把握するモニター環境も必須です。

本物のビンテージNEVEやその他の本物の機材を多くの作品を手がけ、経験をつんだエンジニアが扱って成しえるのが真のマスタリングです。
また、近年ではマスタリング向けの新たな機材開発も行われています。 今日のマスタリングはまだまだ新しく開拓された行程であり、進化の過程にあります。

エミュレーションでない真のアナログマスタリングを是非ご利用頂き、共に作品を『完成』に導ければ幸いです。

CDプレス用マスターについても業界の新たな標準規格であるDDP(ディスク・ディスクリプション・プロトコルファイルフォーマット)に対応。(※注)
CDRでの音の変化を受ける事無くロスのないCDプレスが可能です。

DDPファイルとは?
DDPファイルとは現在業界標準になりつつあるフォーマットで、CD情報の全てをディスクイメージファイルとして書き出すファイル形式です。 従来はCDR、UMATEC等が使われてきましたが、どちらもマスター製作時のジッタエラーによる音の変化、CDプレス時の音の変化が顕著でしたが、 DDPファイルでの納品の場合、完全にデータファイルでのやり取りであり、直接工場で展開できるため一切のロスがありません。


つまり、本来あるべきマスターの音を一切エラー無くプレスする事が出来ます。
ご用意して頂くものは音源マスターとなります。
オーディオCD、データCDR、データDVDR、DAT等でご用意ください。
データは16BIT44.1KHZから24BIT192KHZまで対応可能です。
また、処理や曲間の細かな要望、指示などがあれば書面を同封ください。

ちなみにMORGのCDプレスならばマスタリング代を入れても他社のCDプレスと変わらないかむしろ安い価格で国内CDプレス製作が可能です!
プレス会社のマスタリングを手がけてきたMORGだから出来る直接取引でロスが無く、最安値、最高品質、安心の納期を実現しています。
(現在はHOOKUPRECORDSにCDプレスの窓口を移しております。)
完全データ支給に限りMORGでも受け付けます。(その場合最安値保証)

STEP1、データの読み込み
まずデータを読み込みます。
できるだけ録音時のビットレートのまま2MIXのファイルを納品してください。 (24bit,96or48推奨)
もちろんオーディオCDR、DAT等も対応可能ですがファイルの方がロスがありません。
ルビジウムクロックで全機器が同期しており、AD/DAの能力も引き出されています。

AD/DAコンバートはPrism sound ADA8XR、LAVRY GOLD 122-96 MX等最高の機材が使われています。
STEP2、アナログ処理
アナログEQとコンプレッサーで音質を整えます。
EQ、コンプはAVALON DESIGN AD2077(カスタム)、MANLEY vari-mu、PorticoⅡ MBP、elysia alpha compを主に使います。
電源ブレーカー、減圧トランス、躯体内電線及び機器電源はすべて特注で高SN比、高解像度、超ワイドレンジで極めて音楽的です。
イメージ、ソースに応じて機材を変更したり、コンプをバイパスしたりと様々な手法を用います。
そうしてアナログ回路で処理された信号をもう一度任意のレートでProtoolsに録音します。
音量感がこの時点で大体決まります。
この際もPrismのAD等が使用されますが、AD/DAやPC等は200Vで駆動し、安定とノイズレスを保っています。
現代最高のADコンバーターの一つであるLAVRY GOLD 122-96 MXも活躍します。
STEP3、マキシマイズ&コンバート
アナログ処理された音を録音後、デジタル処理で各曲の音圧を調整します。
正直音圧を得る目的ではマキシマイザーはほとんど使いません。
アナログ処理での密度やレンジの質感が音量感に繋がります。
プラグインでは出来ない処理も本物の機材を使いこなせば楽に達成できます。
もちろんガッツリ音圧でもコンプで音が詰まって曇らないように音圧を稼ぎます。
正直ここは長年の経験、アナログ段での処理、マスター機材のサウンドが物をいいます。
STEP4、曲間調整、マスター書き出し
調整された各曲を曲順に並べて各曲の曲間を決めます。
曲の余韻や曲が入るタイミングを計ります。
聴いていて違和感なく全曲を繰り返し聴ける仕上がりが理想のカタチです。
曲間が決定したら、CDプレス用のマスターデータを書き出します。
DDPファイルを書き出し、CDRに音声ファイルが作成されます。
その後、DDPファイルをCDRやDVDRに書き込んで後はCDプレス工場に納品という流れになります。