モニター環境の重要性


世の中には音がいい、良音というキーワードをさらりと色々なところで耳にしますが果たしてスタジオで出ている音は
本当に正確な音を出しているのか?ミュージシャンやエンジニアは正確な音を把握できているのか?
疑問に思うことが多々あります。

まあ例えばの話ですが、

Aというスタジオの音は高域が落ちてこもる傾向にあります。
Bというスタジオはあきらかに高域が突出する傾向にあります。
Cというスタジオではあきらかに低域が出すぎています。
Dというスタジオでは音量が大きすぎて全体が歪んでしまっています。

これは音楽関係者でなくても好みの枠を超えてしまっている、商品として不具合のある範囲での話です。

このような事態が起こっていてもスタジオは自信を持って『いい音』と銘打ち、宣伝を続けます。

特にここ数年は音圧を稼ぐという事が流行したため、マキシマイザーでぐしゃぐしゃになっている作品は
特に多く、また同時に高域が突出するもの以上に音楽的な魅力を損なった空虚なものになっています。
そもそもマキシマイザーを使う以前の段階で音の細い太いを帯域でしか理解していないところから
間違っていて、EQとマキシマイザーでそれっぽくしようとするからフェイクのようなサウンドになるわけです。
せっかくアーティストがいい音を出していても、録音に工夫をしても最終でシンバルや歌声、ギターの倍音
が全て台無しになって、何も訴えかけてこない、マキシマイザーの歪みの音を延々と聴くはめに なってしまって
いるのにそれがいい音だなんてありえません。そんな事はアーティストやリスナーへの暴力行為です。
音圧なんてものはしっかり太い音で仕上げれば最後にマキシマイザーに過剰に頼る必要はありません。

考えてください。

アーティストがはじめて音楽に触れてそこから必死に技術を磨いた時間を。
いろんな出会いがあり、楽曲が生まれ、それを練り上げるために費やした時間を。

それは途方も無い、そしてかけがえのない時間です。
それを作品にするという行程においてこんな馬鹿げた事態はあってはならないこととMORGは思います。
ましてや最終工程で。これはほとんど音楽に対する冒涜のレベルだと思います。

そしてそれでもアーティストが錯覚するのはエンジニアが信頼されているからです。
ですが、その信頼を裏切るようなエンジニアであればただのオペレーターであり、エンジニア失格です。
そしてエンジニアがいいと言った音に麻痺していくバンドもここ関西では少なくありません。
もちろん人間には失敗はあります。しかし、向上無く均一にこの事態を生むのは何故か?

それはいい音を知らない、そしてその場の正確な音を判断できていないということがあるのだと思います。
名盤をいい環境で聴くと本当にいい音がします。オーディオ用途であれば何でもよく聴こえればいいのですが、
スタジオのモニターとなるといいものは良く、悪いものは悪く聴こえなくてはなりません。
いい音がわからないがゆえに正確なモニター環境を調整する事が出来ず、本当の音を聴けずに作業を行い、
作品をしっかりと仕上げることが出来ない状況になるわけです。

これに関してはMUSIKやADAMなどの高級モニターでないと駄目なわけでもなんでもなく、もっと普通の
製品であってもチューニングとセッティングで少なくとも異常事態を察知できる状態には持っていけます。
逆に言えば高級モニターであっても置き場にあわせて調整をしなければ性能は発揮できません。
MUSIKのモニターで先ほどの例に該当するような作品が作られる事も容易にあるわけです。

同時に異常事態がわからない環境での作業など何の経験にもなりません。
バランス感覚を失ったり、聴力を低下させたりと致命的な事態をも招きかねません。

正しくモニターできるということは本当に大切です。

MORGでお世話になっているアールズ大傍さんという方がいるので本気で調整をしたい方はお尋ねください。
誰もが知るトップエンジニアの方からも信頼されており、非常に忙しい方なので、費用もかかりますが
その効果と経験はいい音を本気で追及する方にはかけがえのない機会になると思います。
実際その方の関わるエンジニア、ミュージシャンは超一流かつ、いい音の代名詞のように評価されています。

もし本当に情熱があり、いい音を知りたい方ならば絶対に後悔はさせません!絶対に!です!
(ただし、本当に忙しい方で、意識レベルも高いので中途半端な気持ちの方はご遠慮ください。)
むしろもっと言えばアールズ大傍さんを知らずして巷の中堅スタジオがいい音などと謳って欲しくないくらいです。
ムカッとしたスタジオ、エンジニアさんは是非いくつか作品を用意してアールズにコンタクトをとってください。
重ねて言いますがいい加減な気持ちでは行かないで下さい。迷惑極まりないので。

大阪のスタジオは音が悪いと言う言葉を有名ラジオ局等、業界内で何度も聞きましたが、アールズで自分と
向き合えば改善すべき点が見え、確実に向上に繋がる刺激になるでしょう。
逆に中途半端な人は絶望するかもしれません。その精度で音が再生されますのである意味残酷です。

参考までにいい音と謳っているいくつかのスタジオの音源を持っていきましたがうんざりなほど散々でした。

少なくともWAVESのリニアフェーズEQで高域を派手にしてLシリーズでマキシマイズなんていうチャチな
ナンチャッテ処理をした日には本気で聞くに堪えない酷い音がハッキリ再生されますので真剣にやりましょう。

アールズ 大傍亮司さん

代表カドガキは何年もアールズのシステムとスタジオを往復し、多くのアドバイスの元、今に至っています。
ケーブルブーム以前からケーブルに着目し、あまりに多くのヒット作品に影響をあたえている大傍さんですが、
運良く様々な大物業界人や芸能人が絡む前に知り合わせていただくことが出来、多くの影響を与えて頂き、
某超有名エンジニア、プロデューサーと同じかそれ以上の数の希少なケーブルも譲っていただけました。
もちろん最大限に性能を活かす為、ケーブルやタップも試聴し、印象を確認してラベリングして使っています。

MORGにはビンテージのNEVEやNEUMANN等がありますが、それと同格以上でRSケーブルは手放せません。

いい音を知らずにいい音を作る事もまた不可能と思います。