近年発表されたelysiaのマスタリングコンプレッサー。
elysiaは2005年設立のため聞き慣れないですが、SPLで名機TransientDesignerやMIXDREAMを設計したRuben Tilgner氏が設計しています。
市場で到底見つけることの出来ない超ハイレベルなものと言うだけあって、カスタム機以上のとてつもないパーツ選定、革新的機能が搭載されています。
22個ものツマミがついているにもかかわらずなんと全てはステップゲイン。
まずこの段階で莫大な時間のパーツ選別ととんでもないコストがかさみます。
そしてリレーでバイパス可能なトランス、テープサチュレーションを模したソフトクリップ回路といった味付け機能も搭載。
サイドチェインEQやオーディオフィルターも搭載し、あまつさえDRY信号とCOMP信号をミックスするという機能まで搭載。
この時点で既に信じられない数のアウトボードの機能を有しています。
そして特筆すべきはMSマトリクスをアナログ領域で扱えるという事。
これは非常にすごい！専用ミキサーなど大規模なセッティング以外でこんなことが出来るようになるとは驚きです。
サウンド、機能の感想があまりにWEBや販売店上で乏しいので補足しますと、 まず通すだけでグッと音像が大きくなるような素晴らしいサウンドを持っています。
海外のレビューで書かれているアンプが素晴らしいというのがこの点でしょう。
ソフトクリップやトランスもそれぞれハッキリと変化がわかり、音も素晴らしいです。
何よりMSモードではデジタルのMSで感じていた違和感が皆無！これはヤバイ！
オーディオフィルターも非常に音楽的で、ちょっと本気で驚きのとんでもない機材です。
近未来的なデザインも非常にスタイリッシュで素晴らしい！
頑丈なシャーシと回路により重量は16kg！市場価格130万とどちらも超ド級。
近年ハイエンドメーカーもコストカットやセミプロ向けを意識した商品が多い中、こんな機器を発売した事自体本当に凄いと思います。
もちろんやや廉価なMpressorもあり、こちらはプラグインの展開も行うなど単に無謀なメーカーというわけではないので、SPL同様今後評価が高まる予感です。
全く妥協の無い究極のマスタリングツールと謳われるalpha compressorは 圧倒的なポテンシャルを誇るまさにマスタリング界に久々に現れた新製品と思います。
現状比較できる機材が全く見つからない特殊かつ究極のアウトボードと思います。
