RCA44BX

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2010-05-14 20:16:45

RCA44BX

このマイクに関してはいつもお世話になっているJUNCTION MUSICさんから引用。

RCA社の初期のリボンマイクであるRCA44Aの進化版。
44Aは1932年(発売は一説には1936年)には原型が出来上がっており、マグネットは馬蹄形で
音色も大変まろやかで暖かみのあるサウンドだったのに対し、44BXは1948年登場、
マグネットは完全左右前後上下対象形で磁力も大幅アップ、音色はクリアでフラットであった。
昭和12年(1937年)に川崎電気(現東芝)がRCAライセンスで44Aを国産化。いわゆるAベロと言われているものである。
RCA44BXは現在もっとも入手が困難なリボンマイクの一つで、米国AEA社が完全復刻を果たしている。
大型の磁力回路に長いリボンで非常にリッチな音像を得意としているが、その長いリボン故緩みやすく破けやすいのも事実。
出力回路は数回リビジョンされそれぞれバージョンが違う。
◆このマイクは重量があるためヨークの根本のラバーショックマウントがすぐに駄目になるので通常逆さまに下げて使う事が多い。
重量が故に外観パーツの劣化も早く、特にショックマウント部分はメンテしないと危険である。
ゴムが硬直して割れるか、溶けてしまってグズグズになっているかのどちらかだ。
そのままスタンドに付けるとマイクごと落ちてしまうので大変危険である。
クローズマイキングではとても繊細な音が収録可能で、有名な所ではチェットベイカーの歌がRCA44BXで収録されている。
◆現在このマイクの補修パーツはほとんどが入手可能で、リボンも張り替えが可能である。
RCA77DXと並んでリボンマイクとして是非持っておきたい一本である。

製造年に関してはRCA44BXは1938年頃に登場と言われており、MORGの一本は
1937年製と言われているのでかなり初期の一本と思われる。
古いマイクながらSNもびっくるするほど良く、めちゃくちゃ音楽的ないい音がする。
文化財レベルの素晴らしいマイク。



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