2010年、レコーディングの変化と業務スタジオの姿勢とは


100年に一度の不況といわれた2009年からついに2010年に突入しました。
2009年は不安や怒りなどが溢れる年とある筋から聞いていましたが特に経済はそんな感じでしたね。
経済について、経営について、信頼について、世界全体が激動した年でした。
2010年も少なからずまだその流れを汲む年だそうですが、人間の価値観がより良い方向に
向かっていく過程と思います。

そんな変化の中、やはり音楽の世界もずいぶんと流れが変わってきました。
配信でのリリースも増え、制作形態も一昔前のような大型スタジオを用いるケースが減少し、
ミュージシャンやエンジニアが自らのスタジオを持ち、そこで制作するケースも増えてきました。
その反動でやはり業務スタジオの閉鎖話も良く耳にすることとなりました。

一方インディーズ主体のレコーディングスタジオはまだ比較的元気があるように思います。
それは顧客層の違いなのでしょう。世の中が混迷する時ほど人はアートに飢えますから、
音楽が非常に身近になった現代、音楽を作りたいと思う人は増加しているのだと思います。

同時に宅録ミュージシャンが本格的にレコーディングをやり始めるケースも増えてきました。
これは個人的に非常に喜ばしい事です。
自宅を改装して防音にするような人物も現れ、アドバイスや業者紹介などの機会が増えています。
自宅であれば好きな時に好きなだけ音楽に没頭できますので曲作りもサクサク進むわけで、
ここ一番の踏ん張りどころなんかでは圧倒的なアドバンテージがあると思います。
防音までせずともDAWを入れて楽曲制作を自宅で行うケースも激増しているといえるでしょう。

こういった事に対していわゆるインディーズやアマチュア相手のスタジオさんはどう思うでしょう?

仕事が無くなると脅威に思うでしょうか?
たしかにそういう風に感じる方もいると思います。
全然そう思わない方もいます。

脅威に感じないとすればそれは何故か?

答えが『業務スタジオのほうが音質がいいから』とかであればちょっとやばいですが、
やはり、業務スタジオが圧倒的にアドバンテージを持っていることがあるからです。

恐らくそれは総合的なプロデュース力のようなものでしょう。

そこそこ大きな仕事やまともなレーベルさんとお仕事をしていれば嫌でも音楽業界の流れや
売れる音楽についての知識、人脈などが出来てきます。
単にいい音で作品を仕上げるのではなく、将来の評価を見越した作品作りのノウハウを込めた
アプローチが出来るようになってきます。
楽曲のイメージはもちろん、そこに加えてどんな年齢層が聴いて、どういった露出があって、
どのように発展していくのかを考えて作品を作るのが業務スタジオのあるべき姿でしょう。

こういったノウハウがあれば、全く無名のバンドであっても、光るものを感じた時に、その可能性を
第三者に感じさせられるアプローチで制作する事が出来、出た方がいいライブハウス、
対バンした方がいいバンドなどを紹介することも出来ます。
その結果音楽活動が円滑になり、様々なノウハウも吸収し、素早く成長を促せます。
そういったノウハウはさすがに長年業界に身を置いて信用、技術を積まないと不可能です。

MORGに関しては、各方面から様々な相談がありますので、制作依頼に対してその時
ベストマッチなアーティストをそこに起用するなど、実際に売り込みに一役買っています。
個人的にはバンドを宣伝する事やチャンスを見出すのはレコーディング、マスタリングの延長線上の
対応であり、そこまでやるからこそMORGはMORGであると思っています。

ですのでそういった意味では全く持って業務スタジオにとって宅録は脅威ではありません。

レコーディングを業務として行う以上、音質がいいなんていうのは当たり前です。
大切なのはいい音楽、発展し、広がっていく音楽作りが出来るかどうかだと思います。

MORGも散々試行錯誤しましたが、ようやく落ち着き、サウンドに集中できる体制になりました。
一通り経験して、プラグインの感覚習得の為に実機を買ったりとかなり馬鹿げた事もしました。
が、その甲斐あってより高度な次元に進めたと確信しています。

そして、業務スタジオ、制作集団として今以上のステージに上がる為にはより大きな仕事を
こなしていかなくては更なる刺激、成長は困難と判断し、関東に進出となりました。

ビッグネームや有名人とのお仕事は単にミーハーな考えでも何でもなく、物凄く刺激があります。
一流の人間が一流である事には確実に理由があり、それを肌で感じる機会が多いほど、
より自身の感覚も磨かれていきます。
また、単純に敏腕ディレクターが同席する場合も様々な知識を頂けます。

こういった機会があると無いとでは、見える世界が全く違うと断言できます。

こういった経験によって鍛えられたプロデュース力があってはじめて業務スタジオと言える気がします。

そして、発展する音楽を発信し続けることが出来て、はじめて音楽の輪が広がるように思います。

インディーズバンドで毎度同じスタジオでレコーディングし、同じライブハウスに出て、発展の無い状態に
なっていたらこういった事に気をつけて行動してみてください。

そしてインディー、アマチュア主体で手がけるスタジオの方も単に音について考えるのではなく、しっかり
どうやったらより良く発展していけるのかイメージして取り組んでみてください。
また、新規でスタジオを始められる方は何よりこういった姿勢があることを知ってから始めてください。

そして今からレコーディングを自身で始めるミュージシャンの方々、どうぞいい音楽を作ってください。
機材やシステムで不明な点があれば可能な限り返答しますのでどうぞメールしてください。
世界を動かせるようないい音楽にMORGは関わっていきたいと思っています。

追記 日本最高レベルのスタジオの募集要項です。

VICTORスタジオ

さすがとしか言いようの無い素晴らしい文面。
自称エンジニア諸氏必読です。